【認定理学療法士が監修!】パーキンソン病の便秘とは!?

こんにちは!マヒリハの原田です。

パーキンソン病の方で便秘に悩んでいる方はいませんか?

動作がゆっくりになったり、バランスが上手く取れなくなる他に、パーキンソン病では、便秘の症状に悩まされている方も多いです☹

そこで今回は、パーキンソン病の便秘について解説していきます!!

便秘の原因は?

パーキンソン病の症状である便秘の原因は、代表的な症状が出現することに伴って、二次的に発生していると考えられます。

①筋力の衰え

パーキンソン病の症状で「筋固縮」が現れると、自分の意に反して機械的な動きになったり、筋肉や関節がこわばったりします。

排泄にかかわる腹筋も弱くなることや、肛門括約筋(こうもんかつやくきん)が緊張した状態が続いてしまうと、排便がうまくいかなくなります。

②運動不足

パーキンソン病の症状「無動」では、動作が緩慢になるのが特徴です。

動作がゆっくりになることで、外出が億劫になりなる方も多いです。そのため、全体的に動きが減ることで運動不足となり、便秘になりやすいです。

③自律神経の不調

パーキンソン病では自律神経の不調から、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなります。便を肛門へ導く腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)は、自律神経の作用によって機能しています。

本来、排便時はリラックスしています。しかしパーキンソン病では、腸の働きが悪くなっていることに加え緊張状態が優位になるため、スムーズな排便ができず便秘になってしまいます。

④薬剤による副作用の影響

⑤食事の内容

パーキンソン病でお悩みの方は、動くことに支障が出ることが多くなります。

なるべくトイレへ移動しなくて済むように、水分補給を控えトイレの回数を減らそうと考える方が多いです

また嚥下の機能が落ちることで、食事の量が減り、排便が促されないため便秘になりやすいです。

 

パーキンソンの嚥下障害についてはこちら

【認定理学療法士が解説!】パーキンソン病の嚥下障害とは!?

便秘の治療

パーキンソン病の症状である便秘の治療には、便秘薬を使う方法があります。便秘薬は市販のものも含めて、種類は豊富にあるため、主治医の先生に相談することが大切です。

便秘の定義は、3日以上排便がない状況をいいます。パーキンソン病では、初期のころから便秘の症状が出るという報告があります。

放置すると腸閉塞といった重篤な症状につながる恐れも出てくるため、なるべく早めに治療を開始するのが賢明です。

①緩下剤

腸内に滞っている便をやわらかくして、排出しやすくするのが目的です

 ②整腸剤

腸内で善玉菌を増やし、好ましい環境に整えるお薬です。整腸剤のタイプにより主成分は異なってきますので、これも主治医に相談して選択するのがよいでしょう。

③漢方薬

センナや甘草といった植物由来の生薬を含む成分で、胃や腸の調子を整え便通を促します。ただし天然の成分でも複数の薬剤を服用する際には相性があり、禁忌となる場合もあります。そのため、自分で判断せずに、専門家に処方してもらうことが重要です。

薬

便秘の対処法

パーキンソン病の症状である便秘の対処法は、食事の内容や運動といった日常的な生活に取りいれることができるものです

パーキンソン病の治療で重要なリハビリテーションと組み合わせて考えるのがよいでしょう。

①食事の内容

パーキンソン病での便秘を予防するには、動物性たんぱく質や脂質の多い肉類は控え、食物繊維を多く含む野菜中心のメニューにするのが得策です

いんげん豆、あずき、大豆、ナッツ類(アーモンド、くるみなど)、昆布、ひじき、干ししいたけ、といった豆類や海藻、きのこ類を摂りましょう。

またチーズや牛乳などの乳製品も有効です。とくに乳酸菌を含む発酵食品であるヨーグルトは、腸内の環境を整えてくれる代表的な食品です。プルーンやバナナ、リンゴ、かんきつ類といった果物とあわせて食べると、さらに効果的です。

②水分を摂る

水分が不足すると便が硬くなり、便秘になりやすいです。のどが渇いていなくても、定期的に水分を補給するよう決めておくのと良いです。

③トイレの習慣づけ

排便は、毎日の習慣にするのが改善のコツです。とりあえずトイレに行くと決めた時間帯には排便を試みて、難しい場合は無理をしないことです。神経質になりすぎないよう注意をしましょう

④運動不足を解消する

治療としてのリハビリもあわせて、腸の動きを促し、筋力トレーニング、ストレッチや散歩などを行います。苦痛にならず楽しみながら続けられることがポイントとなります

⑤下腹部をあたためる

毎日の入浴に加えて、湯たんぽやカイロ、腹巻といったもので集中的に下腹部を温めます血行を良くすると、腸の活動も促進されます

⑥ストレスをなくす

腸の動きを左右する自律神経が不調になる原因として、ストレスの存在があります。なるべくストレスを感じない生活をこころがけましょう

まとめ

パーキンソン病の症状で、多くの方が悩んでいる便秘ですが、日常的な対策を行うことで改善・予防することが可能です。まずは、便秘の原因と対策を知ることが大切です。なにかお困りなことがあったら、まずは専門家の方に相談することが大切です。

ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)

脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。

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