脳卒中後の異常な痛みって何!?脳卒中後中枢性疼痛、視床痛ってなんだろう・・・

ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)

脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。

こんにちは!!

マヒリハの佐藤です🌞

脳卒中後に少しの接触や温度の変化で腕や足に異常な痛みを感じる方はいませんか??

そこで今回は、脳卒中後中枢性疼痛(以下CPSP)通称視床痛について解説していきます!!

脳卒中後中枢性疼痛(CPSP)とは

脳

CPSPとは脳卒中後に起こる神経障害性疼痛の1つで、難治性の慢性疼痛です。

脳卒中患者の約8〜11%が発症すると言われており、発症後から数日後に始まることもあれば、数年後に発症することもあります。

CPSPは日常生活やリハビリの大きな妨げになるため、ご本人にとっても、また周囲のご家族にとっても大きな負担となります。

そのため、病態の理解が大切です。

特徴

特徴は、脳卒中後に起こる異常な痛みのことです。

痛みは灼熱感や凍結感、針で刺されるような痛みを感じ、時には骨の芯から疼くような深い痛みを訴えることもあります。

また、軽い刺激や接触で激しい痛みが起こる事があり、日常生活に支障をきたします。

さらに、持続的な痛みが続く場合もあれば、断続的に現れることもあります。

この痛みにより、心理的なストレスや不安、さらにうつ病を併発するリスクが高くなります。

原因と病態

CPSPは脳卒中によって損傷を受けた脳の特定部位、特に視床と呼ばれる領域の障害が関与しています!

この視床は、感覚情報を体の様々な部分から受け取り、それを脳の他の部位に伝える役割を担っています。

さらに、視床が損傷を受けると、脳が体の痛みや感覚を正しく処理できなくなり、結果としてCPSPのような異常な痛みが生じます!

また、損傷した神経回路は、通常の感覚情報を誤って解釈し、痛みとして感じさせます。

このメカニズムは、まだ完全には解明されていませんが、神経の再編成や、伝達物質の変化が関連しているとれています。

診断とリスク要因

評価

CPSPの診断は特に発症初期において難しいとされています。

理由として、脳卒中の症状は個人差や種類が多く、他の後遺症や、疾患と痛みを区別することが難しいからです。

また、一般的には、脳卒中後に異常な痛みや感覚が生じた場合、まずはCPSPを疑います。

痛みを強くする要因と、痛みを減らす要因

運動や温度刺激(特に冷感)、接触が痛みを誘発する主な因子として挙げられ、情動的なストレスも痛みを悪化させることがあります。

また、通常では痛みの伴わない軽い接触や温度の変化などでも、CPSP患者には強い痛みに感じることがあります。

一方で、からう運動や温熱療法、冷却療法などが痛みの軽減に役立つこともあります。痛みが慢性化しれしまうと、心理的な要素も影響してくるため、リラクゼーションやストレス管理も重要な対処法になります!

治療って何があるの?

治療には、薬物療法と非薬物療法があり、それぞれ患者の症状に応じた方法が選択されます。

薬物療法

一般的な鎮痛剤である非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)**は効果が薄いため、使用は推奨されていません。代わりに、以下の薬物が第一選択肢として使用されます。

・三環系抗うつ薬(アミトリプチリン、ノルトリプチリンなど):疼痛緩和に効果があり、長期的な使用も比較的安全です。

・抗てんかん薬(ラモトリギン、ガバペンチン、プレガバリン):神経の興奮を抑制することで、痛みを軽減します。

・オピオイド(モルヒネなど):重度の痛みにはオピオイドが使用されることもありますが、長期使用には慎重な判断が必要です。

非薬物療法

薬物治療に加えて、理学療法やリラクゼーションなどの非薬物療法も重要です。

・理学療法

・マッサージや鍼灸

・経皮的電気刺激(TENS)

日常生活での工夫

・運動と活動のバランス:過度な活動を避けつつ、適度な運動を行うことで疼痛が軽減されることがあります。

・環境の調整:例として、温度の変化に敏感な患者には、室温を適切に保つ工夫が有効です。

リハビリの進め方

・段階的なアプローチ:リハビリは無理なく、段階的に進めることが推奨されます。

・サポート体制:家族が積極的にリハビリに関与し、励ましながら共に取り組む姿勢が重要です。

まとめ

CPSPは心理的にも精神的にもストレスがかかる症状です。

また、病態を理解することでストレスや症状の軽減にも繋がります。

さらに、周囲の理解があることで症状の緩和にも繋がります。

なにかわからないことやご不安なことがありましたら、ぜひマヒリハへご相談ください!

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