【認定理学療法士監修】脳卒中と「運動麻痺」~なぜ「手」のリハビリは時間がかかる? でも、そこには大きな希望があるんです~
ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
脳卒中と「運動麻痺」~なぜ「手」のリハビリは時間がかかる? でも、そこには大きな希望があるんです~
みなさん、こんにちは! マヒリハの原田です🌞
急に寒くなってきましたが、体調など崩されていませんか?
さて、みなさんは「脳卒中の後遺症」と聞くと、どんなことをイメージされますか? 多くの方が「手足が動かしにくくなる」といった、「運動麻痺」を思い浮かべることが多いかもしれませんね。
🧠「脳卒中」は、とても身近なこと
日本全国で見ると、脳血管疾患(脳卒中)を経験された方は約112万人もいらっしゃると言われています。これは、約100人に1人という割合です。 多くの方が、脳にダメージを負い、その後の生活で様々なことに悩み、向き合っておられます。
「手足が動かしにくくなるんだろうな」というイメージ。 もちろん、それは大きな症状の一つです。 でも、実は、現れる症状はそれだけではありません。

👀目に見える症状と、見えない症状😥
脳卒中の後遺症は、本当に様々です。 少し例を挙げてみますね。
- 運動麻痺:思ったように手足が動かない
- 痙縮(けいしゅく):筋肉に力が入りすぎて、こわばってしまう
- 感覚障害:触られた感じや、熱い・冷たいが分かりにくい
- 失語:言葉がうまく出てこない、違う言葉を話してしまう
- 嚥下(えんげ)障害:食べ物や飲み物が飲み込みにくい
- 高次脳機能障害:片側の空間を認識しにくい(半側空間無視)、感情のコントロールが難しい(感情失禁)
- 異常感覚:ずっと手足がジンジンと痺れている
など…。 運動麻痺や失語のように、周りの方から見ても分かりやすい症状もあれば、感覚障害や痺れ、高次脳機能障害のように、外からは見えにくく、ご本人にしか分からない辛い症状もたくさんあります。
ご本人も「うまく説明できない苦しさ」を抱え、ご家族様も「どう理解してあげたらいいんだろう」と悩まれることも少なくありません。
💪「運動麻痺」を、少し深掘りしてみませんか?
今回は、その中でも多くの方がイメージされる「運動麻痺」について、少しだけ深くお話ししてみたいと思います。
運動麻痺とは、脳の中にある「運動神経」がダメージを受けることで、「よし、動かそう!」と思った通りに(=随意的に)体を動かすことが難しくなる状態を言います。
私たちの脳の中には、体の色々な部分を動かすための「司令塔」が集まっている場所があります。 「ペンフィールドの脳地図」というものを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。(「脳の中の小さな人(ホムンクルス)」なんて呼ばれ方もします)
その図を見てみると、ちょっと面白いことに気づきます。 体(手や足、顔など)が、均等な大きさではなく、ある部分がとても大きく描かれているんです。
どこだと思いますか?
それは、「顔」と「手・指」です。

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🖐️なぜ「手」や「顔」は大きく描かれているの?😲
それは、脳が「それだけ多くの神経を使って、細かくコントロールしている場所」だということです。
考えてみてください。 私たちは、顔でとても豊かな表情を作ったり、舌や唇を複雑に動かして言葉を発したり、食べ物を上手に飲み込んだりします。 手や指は、お箸を使ったり、字を書いたり、小さなボタンを留めたり…ものすごく繊細な動きをしますよね。
一方で、小さく描かれている「足」はどうでしょう。 足の指で、お箸を持って豆を掴んだり、字を書いたりするのって…とてつもなく難しいですよね(笑)
これは、人間の生活にとって、足には手のような繊細な動きは求められておらず、脳の中の「司令塔」の範囲(=神経の数)が、手に比べてずっと小さいからなんです。
💡「手の麻痺」が残りやすい理由と、そこにある「希望」
さて、ここからが今日一番お伝えしたいことです。
脳の中で「手」を動かすための司令塔の範囲は、「足」よりもずっと広い。 これはつまり、脳卒中によって脳がダメージを受けた時、その「広い範囲」である手が影響を受けやすい、ということでもあります。
だからこそ、足に比べて手の麻痺のほうが残りやすく、回復にも時間がかかってしまうことが多いんです。
「えっ、じゃあ手の麻痺は治りにくいの?」 そう不安に思われたかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。 見方を180度変えてみましょう。
司令塔の範囲が広いということは、たとえダメージを受けても、「無事に残っている部分」もまた広い可能性がある、ということです。
そして、その残された部分が、リハビリによって新しく学習し、ダメージを受けた部分の働きを「肩代わり」してくれる。 これこそが、私たちの脳が持つ「回復する力(可塑性)」であり、リハビリの大きな大きな「希望」なんです。
📖まとめ
手の麻痺は、確かに繊細な動きが求められる分、ご本人も、そして私たちリハビリを行う側も、根気よく向き合っていく必要があります。
でも、それは「大きな可能性が残されている場所」でもあるということです。
マヒリハでは、そのご本人の中に眠っている「回復する力」を最大限に引き出すために、お一人おひとりの脳の状態と、体の動きを丁寧に見ながら、最適なリハビリをご提案しています。
もし、今お一人で悩まれていたり、ご家族様としてどう支えたいいか迷われていたら、どうか一人で抱え込まず、私たちにお話を聞かせてくださいね。
一緒に、前に進む道を探していきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
マヒリハ 原田
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