脳卒中後のむくみ（浮腫）を徹底解説！リハビリ効果を高める対策とは

みなさん、こんにちは！ マヒリハの原田です🌞

脳卒中を発症された方の中には、手足の運動麻痺だけでなく、「むくみ（浮腫）」に悩まれている方が非常に多いと思います。特に麻痺側の手足がパンパンになって、動きにくさを感じていませんか？

今回は、脳卒中と切っても切り離せない「むくみ」の原因と、リハビリの効果を最大限に引き出すための具体的な対処法について、詳しく解説していきます！

💧そもそも「むくみ（浮腫）」ってなあに？

むくみとは、簡単に言うと「体の中の水分が、細胞の外に溜まりすぎている状態」です。

私たちの体は、約60%が水分でできています。この水分は、主に血液やリンパ管の中を流れる水分と、細胞と細胞の間にある水分（組織間液）に分かれています。

健康な状態では、これらの水分のバランスは一定に保たれていますが、何らかの影響でバランスが崩れると、組織間液が増えすぎてしまい、それが「むくみ」として現れるのです。

🩺脳卒中と浮腫の関係性

脳卒中後遺症として、発症直後から約半年頃までをピークに、麻痺側の手足にむくみが出現することがあります。

むくみは見た目でも確認できますが、指で皮膚を押して、そのへこみ（跳ね返り）の反応を見ることで、強弱を確認できます。

このむくみ、実はただ見た目の問題ではありません。 「むくみは、可動域低下や痛みの原因になるため、リハビリの妨げとなります。」 むくみがひどくなると、関節の動きが悪くなったり、皮膚が突っ張って痛みが出たりして、せっかくのリハビリの質が下がってしまうのです。 だからこそ、「リハビリの質を高めるためにも、むくみのコントロールは大切」なのです。

🤔むくみの原因は全身性？それとも局所性？

むくみが発生する原因は、大きく分けて二つあります。

1️⃣ 全身性の原因

心臓や腎臓の病気などの基礎疾患、または服用している薬剤の副作用によって全身的に水分代謝のバランスが崩れ、むくみが出現するケースです。この場合は、まず基礎疾患の治療が優先されます。

2️⃣ 局所性の原因（脳卒中後に多い）

脳卒中後の麻痺による運動機会の減少が主な原因となります。

• 筋ポンプ作用の低下： 立っている状態では、足は心臓より下に位置するため、血液は重力で足に溜まりやすくなります。これを心臓へ戻すのを助けているのが、「筋ポンプ作用」、つまり筋肉の収縮です。 脳卒中の後遺症で麻痺側の手足の動きが少なくなると、このポンプ作用が働かず、血液やリンパの流れが滞り、むくみやすくなります。
• 原因不明のむくみ： 実は、一般的に起こるむくみの2/3は、基礎疾患がなく原因がはっきりしないとも言われています。これは、日中の活動（長時間同じ姿勢でいること）や、加齢による筋力低下、そして「筋ポンプ作用」の弱さが関わっていることが多いです。

💡いますぐできる！むくみ対策３つのヒント

脳卒中後のむくみは、適切な対処をすることで予防・軽減が可能です。むくみ解消に重要なのは、何よりも「血液循環」を良くすることです。

1. 🚶‍♀️歩く（動かす）！

「ふくらはぎは第二の心臓」と言われますが、これは、ふくらはぎの筋肉の収縮が、血液を全身に巡らせるポンプの補助役を果たしているからです。 麻痺側も含めて歩いたり、運動することで、下肢の筋収縮が起こり、むくみの軽減・予防につながります。少しでも活動量を増やすことが、第一歩です。

2. 👋揉む・ストレッチ！

ご自身やご家族の方に協力してもらい、他動的に筋肉を揉む（マッサージ）こともポンプ作用を促します。 また、関節を動かしたりストレッチをしたりすることも、血流改善を行い、むくみの改善・予防になります。特に、動きが少なくなりがちな足首や指を動かすことが効果的です。

3. ⬆️上げる（挙上）！

血液やリンパは重力で下に溜まってしまう性質があるため、手足を心臓より高い位置に上げる（挙上）ことで、重力の力を借りて循環を促進します。 具体的には、仰向けで寝ている状態で、足の下に枕などを置き、心臓より足の位置を高くすると効果的です。滞った血液や老廃物を心臓へ戻りやすくしていきましょう。

🌟まとめ

脳卒中の方は、後遺症による運動機会の減少や、筋ポンプ作用の低下から、むくみが出やすい状態にあります。

むくみはリハビリの「質」を下げてしまうため、適切な対処を行い、むくみをコントロールしていくことが非常に大切です。

マヒリハでは、なぜむくみが出ているのかをしっかりと評価し、リハビリと並行してむくみ解消のための具体的な方法をお伝えしています。

なにかお困りなことがございましたら、ぜひマヒリハまでご相談ください！！

マヒリハ 原田