【認定理学療法士監修】脳卒中後の筋トレは危険?痙縮を悪化させずに「動ける体」を取り戻す専門家のアドバイス
ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
脳卒中後の筋トレは危険?痙縮を悪化させずに「動ける体」を取り戻す専門家のアドバイス
みなさん、こんにちは! マヒリハの原田です🌞
脳卒中後のリハビリで、「筋力トレーニングをしても大丈夫なの?」という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
「麻痺側に力を入れると、かえって痙縮(筋肉のつっぱり)がひどくなるのでは…」 「昔は筋トレは避けるべきって言われてたけど…」
そうですよね。実際、麻痺がある方への筋トレは、ただやみくもに行うと、かえって症状を悪化させるリスクが伴います。しかし、筋力が足りずに日常生活動作の獲得が阻害されてしまっている方も多くいらっしゃいます。
そこで今回は、脳卒中後の筋力トレーニングに対する古いイメージと最新の知識、そしてリハビリを成功させるための大切な関係性について、詳しく解説していきます!

🙅♀️なぜ「筋トレはダメ」と言われていたのか?
以前、脳卒中のリハビリにおいて、筋力トレーニングは否定的に捉えられることが多かったのは事実です。主な理由は、筋力増強が「痙縮の増強」に直結すると考えられていたからです。
また、筋力強化の際に、望まない動きである「連合反応」や「共同運動」が発生してしまうと、動作の獲得を妨げると考えられていました。
🧠ちょっと専門的なお話
- 連合反応とは… 力が必要な動作をした際に、意図しない麻痺側の筋肉が異常に活動してしまう現象です。
- 共同運動とは… 運動の回復過程で、特定の動作(例:肩を挙げる)をしようとすると、他の関節(例:肘や手首)も決まったパターンで一緒に曲がってしまう現象です。
これらが起こると、「思った通りに動かす」という随意運動の練習の妨げになると懸念されていました。
💡希望の光!筋トレに対する最新のエビデンス✨
しかし、近年、脳科学とリハビリテーション医学の進歩により、筋力トレーニングに対する考え方は大きく変わってきています。
最近の研究では、麻痺筋に対する筋力トレーニングは、痙縮を増加させることなく、筋力改善の効果があると示されています。さらに、痙縮を軽減させる可能性さえ示唆されています!
つまり、「やり方を間違えさえしなければ、筋力トレーニングは脳血管障害の回復に大いに有効である」と、現在では奨励されるべきものとなっているのです。
🏋️♂️最適なトレーニング量はどれくらい?
筋トレが有効だとわかっても、どれくらいの量と強度で行えばいいのか気になりますよね。
一般的に、健常者の筋力増強を目指す場合、
- 強度:最大筋力の70%~80%
- 回数・セット:10回を1セットとして、3~4セット
- 期間:8週間
これくらいの量を行うと筋力が優位に増えるとされています。
ですが、残念ながら、脳血管障害の方に対して最適なトレーニング量や回数は、まだ統一されたエビデンスが確立されていません。麻痺の程度や体力、回復段階が人それぞれ異なるため、オーダーメイドの設計が不可欠となるのです。

🌟筋力向上=ADL改善…ではない!
ここで最も大切なポイントをお伝えします。
筋力トレーニングで麻痺側の筋力を上げることができても、「筋力向上=ADL(日常生活動作)の改善」であるというエビデンスはまだありません。
筋肉は強くなっても、脳の「使い方」が変わらなければ、動作には結びつきません。
脳血管障害によって、痙縮や麻痺が起きると、脳の運動システムは複雑に入り組んだ回路を作り出します。動作を獲得し、ADLを改善するためには、単なる筋力強化だけでなく、以下の要素が不可欠です。
- 日常動作や、ターゲット筋に沿った反復練習
- 機能訓練(麻痺側の手足を動かす感覚を脳に再入力する練習)
- 症状全体を考慮した包括的なリハビリプログラム
どれか一つが優れているという方法はなく、多角的にアプローチするのが現在リハビリのスタンダードです。
🤝まとめ:間違ったトレーニングは逆効果に!専門家にご相談を
筋力トレーニングは、脳卒中のリハビリに非常に効果的な手段ですが、症状に対して適切なトレーニング方法と量を守ることが大切です。
もし、トレーニングに伴い痛みや、痙縮の増加が出た場合は、それはやり方が間違っているサインかもしれません。すぐにトレーニングを中止する必要があります。
マヒリハでは、お客様の現在の症状や脳の状態をしっかりと評価し、痙縮を悪化させずに筋力と動作能力の両方を高めるための最適なプログラムを作成します。
不安を抱えたまま自己流で続けるのではなく、まずはリハビリの専門家にご相談ください!
マヒリハ 原田
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