【認定理学療法士監修】〜「寒暖差」で脳卒中リスクが上がるって本当? 脳卒中既往の方が夏に気をつけるべき具体策まとめ〜

ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)

脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。

🔥 夏も油断大敵 —

〜「寒暖差」で脳卒中リスクが上がるって本当? 脳卒中既往の方が夏に気をつけるべき具体策まとめ〜

こんにちは、マヒリハの原田です🌞

「寒暖差注意」は冬だけの話だと思っていませんか?実は夏の強い冷房と屋外の高温が作る“夏型の寒暖差(=夏のヒートショック)”も、血圧の乱高下や自律神経の乱れを通じて心血管イベント・脳卒中のリスクを高めます。脳卒中を経験した方や高齢の方は、夏でも“寒暖差ケア”が再発予防の重要な一手になります。ここではメカニズム、注意すべき状況、そしてすぐ実践できる対策をマヒリハ流に分かりやすくまとめます。

🧭 要点(忙しい方向け)

  1. 屋内の冷房と屋外の暑さで8〜10℃以上の温度差があると要注意(血圧変動・血管収縮/拡張が起きやすい)。福井テレビ+1

  2. 急激な温度変化は自律神経を乱し、血圧や血流の急変を招く → 既往のある方は脳卒中や心筋梗塞の誘因になり得る。PMC+1

  3. 日常でできる有効対策:服で調節(レイヤー)、こまめな水分補給(常温が◎)、室温差を小さくする(設定温度と外気差5〜8℃以内を目安)、入浴・帰宅直後の急な温度移動に注意。福井テレビ+1

❓ なぜ寒暖差が危ないの?仕組みを簡単に

  • 室内で冷えていると血管が収縮し、外に出たときに一気に拡張する。これを短時間で繰り返すと血圧が大きく変動します。急な血圧変動は脆弱な血管(プラークや動脈硬化がある部位)を破綻させるリスクがあります。PMC+1

  • また冷房で体が冷えると自律神経(交感/副交感)のバランスが乱れ、めまい・疲労感・不眠・頭痛などの「冷房病」症状が出やすくなり、心血管にも負担がかかります。PMC

(まとめ)→ 急激な温度差は「血管・血圧・自律神経」に同時にストレスを与え、脳卒中既往者には危険因子になり得る、というわけです。PMC+1

🏥 特に注意すべきシチュエーション

  • 冷房が効いた室内(25℃前後)から屋外の35℃以上の暑さへ出る瞬間。福井テレビ

  • 冷房の効かない廊下・トイレ・浴室などへの移動(屋内でも温度差が発生)。福井テレビ

  • 強い冷房のまま入浴(体が冷えた状態で熱い湯に入ると循環負荷が大)。福井テレビ

  • 高齢者・高血圧・糖尿病・既往にプラーク(動脈硬化)がある方はさらに要注意。福井テレビ+1

浴室

✅ すぐできる対策(マヒリハ推奨の実践リスト)

1) 服で“温度差バリア”を作る(最も手軽で効果的)

  • 室内でも羽織れる薄手のカーディガンやストールを常備。外出時は“脱ぎ着しやすい服”で調整。

  • 屋内→屋外に出る前に1分間深呼吸と軽い体動(その場で腕を回す等)をして末梢血流を穏やかに変えると負荷が和らぎます。PMC

2) 室温差を小さくする(エアコン設定・空気循環)

  • 冷房設定の目安:24〜28℃(個人差あり)。外気との差を5〜8℃以内にするのが実用的目安。極端に低く設定しない。福井テレビ+1

  • サーキュレーターで室内全体を撹拌し、冷気の偏りを作らない(浴室やトイレの温度差にも注意)。福井テレビ

3) 水分補給はこまめに、まずは常温で

  • 汗をかく場面では脱水予防が重要。冷たい飲み物は一時的に末梢血流を変えるので常温やぬるめが無難(飲み過ぎも×)。PLOS

4) 入浴・外出後の“急激な温度移動”は避ける

  • 冷房で冷えた状態で熱い風呂にドボンはNG。帰宅後は室内で1–2分体を落ち着けてから入浴。入浴はシャワーで体を温め→ゆっくり湯船へ、が安全。福井テレビ

5) 家族・介助者へ伝える「見守りポイント」

  • 高齢者が冷房と外出を頻繁に行う場合は、着脱できる上着の準備や飲水の声かけを。

  • 外出から戻った直後の体調変化(ひどい疲労感・めまい・胸痛・顔面麻痺など)がないか注意する。見られたら速やかに医療機関へ。

⚠️ いつ受診すべきか(サイン)

  • 冷房→外出後に 強い頭痛・めまい・片麻痺・呂律障害・意識低下・胸痛 が出たら即受診。これらは脳卒中や心血管イベントの兆候です。AHA Journals

最後に(まとめ)

  • 夏でも「寒暖差=ヒートショック」は無視できない問題。特に脳卒中既往者、高齢者、生活習慣病のある方は外気と室内の温度差を小さくすること、服で調節すること、こまめな水分補給が再発予防に直結します。福井テレビ+1

もしご希望なら、今回の内容をマヒリハのレイアウト(チェックリスト+家族向け短い注意カード付き)でPDF化してお渡しできます。配布用A41枚か、患者向け短冊カードか、どちらがよいかだけ教えてください(「PDF希望」と指定するだけでもOKです)。

今日も暑さ・寒さの“差”に気をつけて、安全な夏を過ごしましょう🌿
マヒリハの原田でした。

参考(本文で特に参照した読みやすいソース)

  • 夏型ヒートショック関連記事(FNN / 福井テレビ 2025) — エアコン設定や温度差の注意点。FNNプライムオンライン+1

  • Kono M., Impact of rapid temperature fluctuations on acute stroke risk (レビュー、2025). PMC

  • Ikäheimo TM., Cardiovascular diseases, cold exposure and exercise (PMCレビュー, 2018) — 冷気曝露による循環系影響。PMC

  • Krasnov H., Temperature Exposure and Acute Cardiovascular Disease (2025) — 温度曝露と虚血性イベントの関連。AHA Journals

  • Ni W., Short-term exposure to ambient temperature variability and cardiac admissions (PLOS/2025) — 短期の温度変動と循環器系入院の関連。PLOS

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