【認定理学療法士監修!】脳梗塞リハビリと再発予防〜家族性高コレステロール〜
ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
「コレステロールが高いのは、食生活や年齢のせい…」 多くの方がそう思っているかもしれません。しかし、もしあなたやご家族の悪玉(LDL)コレステロール値が非常に高い場合、それは単なる生活習慣の問題ではなく、生まれつきの体質が原因かもしれません。
今日は、遺伝によって若い頃から動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを高める**『家族性高コレステロール血症(FH)』**についてお話しします。この病気は決して他人事ではなく、若い方にもぜひ知っておいてほしい大切な内容です。
トピック1:『家族性高コレステロール血症(FH)』とは?
家族性高コレステロール血症(FH)は、 血液中の悪玉(LDL)コレステロールをうまく処理できない、遺伝性の病気 です。 その結果、血液中に悪玉コレステロールが常に高い状態で溢れてしまい、若い頃から血管の壁にコレステロールが溜まって**「動脈硬化」**が急速に進行します。
動脈硬化が進むと、血管は細く、硬く、詰まりやすくなります。これが心臓の血管で起これば**「心筋梗塞」、脳の血管で起これば「脳梗塞」**という、命に関わる病気の引き金となってしまうのです。
この病気は、一般的な人口の**『約300人に1人』**の割合で見られ、決して珍しい遺伝性疾患ではありません。
トピック2:FHのサインと診断のポイント
FHの多くの方は、若い頃は特に自覚症状がありません。しかし、体には特徴的なサインが現れることがあります。
- 特徴的なサイン: 手の甲、膝、肘、まぶたなどに、コレステロールが固まってできた**『黄色っぽいデキモノ(皮膚黄色腫)』**が見られることがあります。また、アキレス腱が異常に太くなるのも特徴の一つです。
- 診断のポイント: FHの診断は、以下の情報を総合して行われます。
- 血液検査によるLDLコレステロール値の測定
- 家族の病歴(特に、若くして心筋梗塞などを起こした血縁者がいるか)
- アキレス腱の厚さのチェック
- 動脈硬化の進行度を調べる検査(頸動脈エコー検査など)
- 2022年度からは、診断を確定させるための遺伝学的検査も保険適用となっています。
トピック3:なぜ「早期発見」が何よりも重要なのか?
FHの最も怖い点は、自覚症状がないまま、若い頃から静かに動脈硬化が進行することです。 何の対策もせずに放置してしまうと、30代や40代といった若さで、突然、心筋梗fasstや脳梗塞を発症するリスクが非常に高くなります。
しかし、 早期に発見し、適切な治療を開始すれば、動脈硬化の進行を大幅に遅らせることができます。 これにより、健康な人と変わらない生活を送ることも十分に可能です。だからこそ、一日も早い発見が何よりも重要なのです。
トピック4:FHの治療と自分でできる生活管理
FHと診断されたら、目標はただ一つ、悪玉(LDL)コレステロール値を十分に下げることです。そのために、以下の治療や生活改善に取り組みます。
- 生活習慣の改善: まずは、 コレステロールや飽和脂肪酸(肉の脂身、バターなど)の少ない食事に変えることが基本 です。専門家と相談しながら、食生活を見直しましょう。
- 禁煙は必須!: タバコは悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化をさらに悪化させることが分かっています。FHと診断されたら、**『禁煙』**は絶対に必要です。
- 薬物療法: FHの場合、食事療法や運動だけではLDLコレステロール値を十分に下げることが難しいため、多くの場合で薬物療法が必要となります。主治医の指示に従い、正しくお薬を服用しましょう。
トピック5:家族のチェックが鍵!FHを疑う3つのサイン
FHは遺伝性の病気のため、あなたの診断は、ご家族の健康を守るきっかけにもなります。もし、ご自身やご家族に以下のサインが見られる場合は、FHを疑い、専門医に相談しましょう。
- 治療をしていない状態で、悪玉(LDL)コレステロールが180mg/dL以上ある。
- アキレス腱が目立って太い、または皮膚に黄色いデキモノがある。
- 家族や親戚に、若くして心筋梗塞や狭心症になった人がいる。(男性55歳以下、女性65歳以下が目安)
【まとめ】
家族性高コレステロール血症(FH)は、遺伝によって悪玉コレステロールが非常に高くなり、若い頃から動脈硬化が進行する病気です。自覚症状がほとんどないため、早期発見と適切な治療が何よりも重要となります。
特に、ご家族の中に若くして心筋梗塞や脳梗塞になった方がいる場合は、一度ご自身のコレステロール値をしっかり調べてみることを強くお勧めします。
また、すでに脳梗塞や脳出血を経験された方にとっても、その原因がFHである可能性を考え、再発を予防するためにコレステロールを厳格に管理することは非常に大切です。
マヒリハでは、脳卒中後の再発予防のための生活習慣の改善や運動について、専門的な視点からアドバイスを行っています。ご自身の健康について不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
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