【認定理学療法士監修】パーキンソン病の“突進歩行”とは?

ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)

脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。

【🚶‍♂️ パーキンソン病の“突進歩行”とは?】

こんにちは!
マヒリハの原田です🌞

パーキンソン病の患者さんと接しているとよく聞くのが、
「歩き出したら止まれなくて、そのまま転びそうになる」
という声。

これは 突進歩行(festinating gait) と呼ばれる症状です。
今日はこの突進歩行について、リハビリ視点から解説していきます。

🧠 パーキンソン病にみられる症状

パーキンソン病には、大きく分けて 運動症状非運動症状 があります。

⚡ 運動症状

  • 安静時振戦:じっとしていても手足がふるえる

  • 無動・寡動:動きが鈍くなる

  • 筋固縮:筋肉がこわばる

  • 姿勢反射障害:バランスが崩れやすい

🌙 非運動症状

  • 便秘・頻尿

  • 起立性低血圧(立ちくらみ)

  • 睡眠障害

  • 抑うつや意欲低下

  • 嗅覚障害

この中でも 歩行障害 は、日常生活に直結する大きな悩み。
「すくみ足」「小刻み歩行」と並んで、突進歩行は代表的な症状です。

💥 突進歩行の特徴

  • 前かがみの姿勢で、だんだん小走りになる

  • 自分の意志で止まれない

  • 方向転換が難しい

  • 人に押されると、その方向に突進してしまう

つまり、「止まれない歩行」。
転倒リスクが非常に高いため、周囲も本人も注意が必要です。

🚨 症状が出たときの注意点

突進歩行があるときに怖いのは、転倒によるケガです。
骨折や頭部外傷が起こると、その後のリハビリが一気に制限されてしまいます。

さらに、他の症状と重なることで危険性は増大。

  • すくみ足

  • 小刻み歩行

  • 起立性低血圧

  • 薬の副作用によるふらつき

  • 認知機能障害

これらが合併すると、「転倒の連鎖」が起こりやすくなるため、注意深く観察しましょう。

🏃‍♀️ 対策① リハビリで歩行を整える

突進歩行に対しては、感覚刺激を利用したリハビリが有効です。

✅ ポイント

  1. 腕を大きく振る

  2. 歩幅を意識して広くする

  3. 歩き始めと止まる動作を練習する

  4. 方向転換を丁寧に

特に リズム刺激(メトロノームや音楽) は効果的。
外からのリズムが歩行の合図となり、動作が安定しやすくなります。

🛡️ 対策② 安全な歩き方を身につける

転倒予防のために、次のような歩行習慣を心がけてみましょう。

  • 落ち着いてゆっくり歩く

  • 背筋を伸ばす

  • 腕をしっかり振る

  • かかとから着地する

  • 一定のリズムを意識する

小さな工夫ですが、継続することで“転びにくい歩行”に近づきます。

🏠 対策③ 生活環境を整える

日常生活の中でも転倒リスクを減らす工夫は可能です。

  • 滑りにくい靴やスリッパを選ぶ

  • 手すりをつける、段差をなくす

  • 福祉・介護サービスを活用する

  • 趣味や旅行で「歩きたい気持ち」を維持する

「安全に歩ける環境」と「歩きたい意欲」、この両方が大切です。

✅ まとめ

  • 突進歩行はパーキンソン病に特徴的な歩行障害

  • 転倒リスクが高いため、早めの対策が必要

  • リハビリ+生活環境の工夫で改善できる可能性がある

  • 専門家に相談しながら、安全に歩く工夫を取り入れよう

💡 転倒を防ぐことは、病気の進行を遅らせることにもつながります。
「なんとなく歩きづらいな…」と感じたら、それが大事なサインかもしれません。

なにか気になることがあれば、いつでもマヒリハにご相談ください。

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