【認定理学療法士が監修】脳卒中と慢性疼痛

こんにちは🌞

マヒリハの佐藤です!

脳卒中後の方で慢性的な疼痛に悩まされているという声をよく聞きます。

そこで今回は、慢性疼痛と脳卒中について解説していきます!!

慢性疼痛とは

痛みについては国際疼痛学会が定義づけしています。

「実際の組織損傷もしくは組織損傷か起こり得る状態に付随する、あるいはそれに似た、感覚かつ情動の不快な体験」

とされています。

原因がなくても痛みは起こることがあります。

感情として不快と受けとればそれも痛みです。

痛みの概念は昔に比べると広く受け止められるようになりました。

痛みが「痛い」という感覚だけでなく、心理的社会的な影響も受けたり、いろいろな多様性を持ち複雑になっている事が原因です。

慢性疼痛とは、「3か月以上持続する。また、通常の期間を超えて持続する痛み」とされています。

慢性疼痛の病態には疼痛感作が起きています。

感作とは繰り返しの刺激により、その刺激に対して敏感になっている状態です。

つまり、痛みを感じやすくなっています。

その原因は神経の可塑性が進んでいるからと考えられています。長く続く痛みは、社会的な問題、精神的な問題にも関連して、病態をより複雑にさせています。

慢性疼痛の種類

慢性疼痛には様々な種類がありますが、侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、心理社会的疼痛などがあります。

実際は、これらの要因が複雑に絡んで混合性疼痛になっている事が多くなります。

更に2種類の段階にわけることができ、

①急性痛を繰り返す慢性疼痛、急性痛が遷延化した慢性疼痛

②難治性慢性疼痛

になります。特に②までなってしまうと、中枢神経系の機能変化や心理社会的要因による修飾が起こり、治るのが困難になってきます。

慢性疼痛患者さんの特徴

①認知・感情的要因

抑うつ、不安、怒り、恐怖などこれらの症状が痛みを起こしているのか、痛みがこれらの症状を起こしているのかはまだ分かっていないです。

②身体的要因

睡眠障害、日常生活動作低下「不動や廃用」。脳梗塞患者さんの肩手症候群の症状はこれに似ています。

③社会的要因

社会活動の低下(休職・休学・失職)家族関係、経済的ストレス

④スピリチャルな要因

自己価値の低下、自己効力感の低下

⑤その他の要因

訴訟、医療機関への過度な期待、治療への依存(薬物)

脳卒中と慢性疼痛

脳卒中では、痛みや感覚、運動の信号を伝える神経が損傷されることで、慢性疼痛を引き起こす可能性があります。

慢性疼痛には、次のようなものがあります。

①中枢性脳卒中後疼痛(CPSP)/視床痛:

脳卒中発症直後から数年経過してまで発症し、耐えがたい痛みやしびれが常に続く神経障害性疼痛です。灼熱感、凍結感、針で刺されるような痛み、引き裂かれるような痛み、骨の芯から疼くような痛みなどが特徴です。

②筋肉の痙縮や拘縮:

脳の損傷により筋肉の制御が不完全となり、関節や筋肉に異常な圧力や緊張をもたらすことで痛みを引き起こします

慢性疼痛の治療は非常に難しく、症状や病態によって治療法を組み合わせることが必要です。

治療の目標

慢性疼痛患者の痛みをゼロにすることは困難、と、疼痛学会でも明確に定義されています。

もちろん痛みをなくすことは目標ではあるが第一目標ではありません。痛みの管理を行いながら、QOLやADLを向上させることが目的になってきます。

痛みをいろいろな方法でコントロールして、うまく共存するという方法です。そのように生活を送ることで痛みを意識しない行動となり、生活の質が向上します。

まずは痛みの原因を知ることが大切です。

リハビリで取り除ける痛みもあります。まずは、お医者さんやリハビリの専門家に相談することも大切です!

ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)

脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。

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