気づかずに発症しているかも!?多発性脳梗塞って何?

こんにちは!
マヒリハの佐藤です🌞
皆さんは多発性脳梗塞発性脳梗塞という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
特に自覚症状が無くてもいつの間にか多くの脳梗塞が起こっているのが多発性脳梗塞です!
自覚症状がない脳梗塞のため、事前に情報を知っておくことで予防につながるかもしれません。
そこで今回は、多発性脳梗塞について解説していきます。

多発性脳梗塞とは?

多発性脳梗塞とは、文字通り脳梗塞が多く発生することです!

まずは特徴を3つ紹介します。

ラクナ梗塞であること

多発性脳梗塞では、ラクナ梗塞と呼ばれるタイプの脳梗塞が多数できます。

ラクナ梗塞は、ひとつの梗塞巣が1〜1.5cm程度と小さいこと、また脳の深いところにできやすいことが特徴です。

ゆっくりと進行すること

それぞれの梗塞巣が小さいこともあり、一気に症状が進行することがありません。

階段状と呼ばれることもありますが、少しずつ、そして段階的に症状が進みます。

症状がなかなか出てこないことから、無症候性脳梗塞と呼ばれることもあります。

特徴的な症状があること

できる場所に特徴がありますので、その症状にも特徴があります。

脳基底核や放線冠と呼ばれる部位にできることが多く、左右対象に梗塞が多発しています。

その結果、パーキンソン病にみられる症状や認知症の症状などがみられることが特徴です。

多発性脳梗塞の原因(ラクナ梗塞って?)

多発性脳梗塞はラクナ梗塞が多数できている状態なので、ラクナ梗塞ができる原因について説明します。

ラクナ梗塞は、脳の深い部位につながる細い動脈の血流不足によって起こります。

最も重要な危険因子は、慢性的な高血圧です。

高血圧は動脈を狭くする原因となります。

これにより、コレステロールの塊や血栓が脳の深い場所への血流を阻害しやすくなります。

リスクのある人は、慢性的な高血圧の他、心臓疾患、または糖尿病のある人です。

また、脳卒中の家族歴がある人は、他のグループに比べてリスクが高いと言われています。

その他、生活習慣による要因も大きいです。

多発性脳梗塞の症状

一般的な脳梗塞では、突然手足が動かなくなる、感覚がわからなくなるなど、はっきりとした症状が出ます。

しかしラクナ梗塞が多発する多発性脳梗塞には、目立った症状がなかなか表れないという特徴があります。

また症状にも以下のような特徴があります。

①認知症
一気に認知症の症状が出るのではなく、徐々に進行する特徴があります。
②言語障害
③歩行障害
④嚥下障害

また、ラクナ梗塞は、安静時、特に眠っている間に起こる特徴があります。
段階的に症状が悪化して行きますが、特に朝起きると症状が進行しているという特徴もあわせ持ちます。

多発性脳梗塞の小刻み歩行

ご高齢の夫婦

多発性脳梗塞の症状のひとつに、「小刻み歩行」というものがあります。

この特徴的な歩き方は歩幅が非常に小さく、膝をあげることなく歩きます。

また、多くの場合、前傾姿勢となり手をあまり振らないで歩きます。

小刻み歩行は、多発性脳梗塞に伴って認めることがあります。

その他、パーキンソン病や水頭症でも起こることが知られています。

多発性脳梗塞の小刻み歩行の原因

多発性脳梗塞で特徴的な歩き方である小刻み歩行がみられるのは、脳梗塞が発生する場所と関係があります。

ラクナ梗塞は、脳の深い位置にある大脳基底核に発生しやすいことがわかっています。

この「大脳基底核」は、大脳が司る運動の機能を調節する働きがあります。

大脳基底核が障害されていると、どのタイミングでどの程度動かせばいいのかといった調節や体重の移動などをうまく制御することができなくなります。

したがって、大脳基底核が障害されていると、調節をする必要がない、小さい歩幅で前のめりになって歩く小刻み歩行となってしまうのです。

また、運動の開始が困難になったり、思ったところで立ち止まったりするなどの調整も難しくなってしまいます。

まとめ

多発性脳梗塞は、気付いた時にはすでに多発しており、治療も難しい脳梗塞のため、予防することが大切です。

高血圧をはじめとするラクナ梗塞の危険因子がある場合は、危険性を少しでも減らすよう心がけましょう。

また、何か違和感があったら、病院へ診察することをおすすめします。