【認定理学療法士が解説!】パーキンソン病の認知障害|症状の特徴とご家族ができる対処法

ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)

脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。

パーキンソン病と認知機能障害

こんにちは!
マヒリハの原田です。

パーキンソン病には多くの症状がありますが、その中の一つに認知機能障害があることをご存じでしょうか?

「パーキンソン病=運動障害」というイメージが強い一方で、実は認知機能への影響も重要な課題として知られています。

本記事では、パーキンソン病における認知機能障害の特徴や症状、そしてご家族ができる具体的なサポート・対処法について解説していきます。

パーキンソン病とは?

パーキンソン病は、中脳にある黒質のドーパミン神経が減少することで、以下のような症状が現れる神経変性疾患です。

・手足の震え(振戦)
・筋肉のこわばり(筋強剛)
・動作の緩慢(動作緩慢)
・姿勢保持障害(バランスの悪化)

これらは「四大症状」として知られています。

しかし、パーキンソン病の症状はこれだけに留まりません。認知機能の低下や精神症状(うつ、幻覚)など、非運動症状も大きな課題です。

認知機能とは?

認知機能とは、日常生活を営むうえで必要な記憶、注意、判断、言語、実行能力などの総合的な能力のことを指します。

パーキンソン病における認知機能障害では、こうした能力が少しずつ、あるいは段階的に低下していくケースがあります。

パーキンソン病と認知機能障害の関係

発症率と進行

パーキンソン病患者の約20〜30%が認知機能障害を併発するといわれています。年齢や病気の進行度、症状の種類などが影響します。

認知障害の兆候

以下のような兆しがある場合は注意が必要です。

・計画的な行動が難しくなる
・新しいことが覚えにくい
・興味関心の低下
・段取りのミスが増える
・「物を取られた」などの誤認

これらは軽度認知機能障害(MCI)から認知症への進行を示唆する場合もあるため、早期発見・早期対応が重要です。

認知機能障害の主な症状・特徴

① 遂行機能障害

思いついたことを順序立てて計画し、実行に移す能力が低下します。判断力や柔軟性が失われ、トラブル対応が困難になります。

② 記憶障害

最近の出来事を覚えられない・思い出せないなどの短期記憶の低下が見られます。

③ 視空間認知の障害

空間認識力が落ち、道に迷いやすくなったり、人の顔を混同してしまうことがあります。

④ 社会的認知の障害

相手の表情や気持ちの変化を読み取る力が弱まり、人間関係がうまくいかなくなることがあります。

ご家族ができる対処法・サポート方法

認知機能障害は日々の関わり方が予防・進行抑制のカギになります。以下のようなアプローチがおすすめです。

① 脳のトレーニング

・計算ドリルやパズル
・オセロ・将棋・囲碁など戦略ゲーム
・トランプや神経衰弱などの遊び

継続することで脳への刺激になります。

② 読み書きの習慣

・新聞やエッセイの音読
・日記をつける
・好きな言葉や名言をノートに書く

声に出す・書く行為で記憶力や言語能力を刺激します。

③ 新しいことにチャレンジ

・大人ぬりえや折り紙
・楽器や手芸、工作などの趣味
・英会話やスポーツなどコミュニケーションを含む活動

新しい刺激は脳の活性化に効果的です。

まとめ

パーキンソン病における認知機能障害は、症状が目立ちにくく、ご家族も気づきにくいことがあります。

しかし、早期に気づいて対処することで進行を防ぎ、患者さんの生活の質を保つことが可能です。

当院「マヒリハ」では、身体面だけでなく精神的なサポートにも力を入れております。
不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。

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