【認定理学療法士監修】内反尖足の定義・メカニズムを解説!

ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)

脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。

こんにちは、岡田です。
リハビリの現場で日々多くの方と関わる中で、「歩き方が変わってしまった」「足が思うように出せない」と悩まれる方の声をよく耳にします。

特に脳梗塞や脳出血の後、足首が内側にねじれてつま先が下がってしまう、いわゆる「内反尖足(ないはんせんそく)」の状態に陥る方は少なくありません。

「どうしてこんな歩き方になってしまったのか?」
「これは治るものなのか?」
「リハビリで改善できるのか?」

こういった疑問をお持ちの方に向けて、今回は内反尖足の定義と原因、そして脳卒中後に起こる運動パターンの変化について、わかりやすくお伝えしていきます。

この記事を通じて、ご自身の身体の状態を正しく理解し、再び前向きに歩き出すヒントになれば幸いです。

「その足首、脳が原因かもしれません」

〜内反尖足と脳梗塞後の運動パターンの変化〜

はじめに

「最近、足首が内側にねじれて歩きづらい…」
「マヒ側の足が地面にうまく着かない…」
「歩いているとつま先が引っかかって転びそうになる…」

脳梗塞や脳出血などの後遺症として、「歩き方が変わってしまった」と感じる方は少なくありません。
その中でも特に多く見られるのが、「内反尖足(ないはんせんそく)」という足部の異常な姿勢です。

この記事では、内反尖足の定義や原因、そして脳卒中後にどうしてこのような歩行パターンの変化が起こるのかを、リハビリの専門視点からわかりやすく解説します。

【内反尖足とは?】

内反尖足とは、 足首が内側にねじれ、つま先が下を向いたような姿勢になる状態 を指します。

特徴としては:

  • 足のアーチ(土踏まず)が高くなる

  • 足裏の中心が地面から浮いてしまう

  • 足首が内側(内反)+足先が下向き(尖足)

見た目には軽度な変形に見えることもありますが、歩行時に「足が引っかかる」「足裏全体がつかない」などの実用的な障害を引き起こします

【なぜ脳卒中後に内反尖足が起こるのか?】

答えは、「運動制御(モーターコントロール)の障害」にあります。

運動制御とは?

運動制御とは、私たちが意図した通りに筋肉を調節し、スムーズに動作を行う脳の能力のこと。
例えば「目の前のコップを取る」とき、無意識に最短で、適切な力で手を動かせるのは、この運動制御が正しく働いているからです。

しかし脳卒中によってこの機能が損なわれると、以下のような影響が出ます:

  • 筋肉の過剰な緊張(痙縮)や反対に弛緩

  • 筋肉間の協調運動の破綻

  • 本来とは異なる運動パターンが習慣化される

結果として、足首の外側と内側の筋肉のバランスが崩れ、足首が内側に引き寄せられる「内反」+足先が下がる「尖足」という姿勢になりやすくなるのです。

【運動パターンの変化と「クセ」の固定化】

脳の損傷後、動きにくくなった筋肉を「かばう」ために体は独自の代償動作を身につけます。
これが、「歩けるけれどどこか不自然」「疲れやすい」「転びやすい」といった二次障害に繋がります。

とくに内反尖足は、以下のような運動パターンの変化を伴います:

  • 足を振り出す時につま先がひっかかる

  • 外側から大きく回すように足を出す(回旋歩行)

  • 重心移動がうまくできず、歩行の安定性が低下

これらの変化が放置されると、筋・骨格系に悪循環のクセが固定化されてしまいます。

【まとめ】「歩き方」は“脳”と“足”の共同作業

 

項目 内容
✔ 内反尖足とは 足首が内側にねじれ、つま先が下向きになる姿勢異常
✔ 原因 脳卒中後の運動制御障害による筋肉バランスの乱れ
✔ 結果 歩行時に引っかかる・転びやすい・正しい重心移動が困難
✔ 対策 姿勢・歩行のチェックとリハビリ介入が必要不可欠

内反尖足は、放っておくと歩行能力の低下だけでなく、日常生活そのものの質(QOL)を大きく下げる可能性があります。
ただし、早期に姿勢や歩行を見直すことで、症状の悪化やクセの固定化を防ぐことは可能です。

内反尖足の適切な管理は、脳梗塞後のリハビリテーションプログラムの重要な一部であり、運動機能の改善に向けた努力が必要です。気になった方はぜひ自費リハビリで姿勢や歩き方のチェックを行うのも良いかもしれませんね。

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