【認定理学療法士監修】麻痺側の手足を「忘れてない?」脳卒中リハビリの鍵、知覚の悪循環を断ち切る方法

ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)

脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。

麻痺側の手足を「忘れてない?」脳卒中リハビリの鍵、知覚の悪循環を断ち切る方法

みなさん、こんにちは! マヒリハの原田です🌞

今回は、「手足は、本当にあなたのものですか?」という、少しドキッとする質問から始めたいと思います。

「手足なら毎日見ているし、動くかどうかも知ってるよ!」「いきなり何を言い出すの?」と、不思議に思われたかもしれませんね。ですが、私たちがリハビリで最も大切にしている「知覚」は、単なる「知っている」という意識とは、全く違う次元の、あなたの回復に直結する大切な話なのです。

🧠知覚とは?「脳と手足の特別な会話」✨

知覚とは、単なる「見る」「触る」といった感覚ではありません。

それは、動かして感じることで、脳が手足を「私のものだ」と再認識し、体の使い方をアップデートする特別なコミュニケーションのことです。

視覚、聴覚、触覚など、さまざまな感覚情報をもとに、脳が「これは熱い」「この手足は今ここにいる」という自覚的な体験として、絶えず情報を再構成しています。

簡単に言えば、「自分で動いて、どんな感覚か考える」ことで、この知覚は促されているのです。

理解すること

🚀知覚することの大きなメリット

知覚を重ねることの最大のメリットは、「身体の動きを効率的に動かせるように、脳が常にアップデートされること」です。

私たちは知覚を通して、何気ない生活を送るための正確で、無駄のない体の動かし方を身につけてきました。知覚がスムーズに行われることで、脳は生活や運動を「より楽に、より安全に」行うことができるように設定されるのです。

💔なぜ知覚が苦手な「悪循環」に陥るのか?

脳卒中の後遺症として、手足が動きにくくなる(運動麻痺)だけでなく、痺れや痛みなどの感覚障害を患う方も多くいらっしゃいます。

こうなると、私たちは無意識のうちに「良い方の手足」に頼って生活するようになり、麻痺側の手足を使うことが減ってしまいます。

この結果、「脳が麻痺側の手足の存在を次第に認識しなくなり、孤立させてしまう」という、非常に厄介な悪循環に陥ってしまうのです。

使わない → 知覚の情報が脳に届かない → 脳が手足の存在を忘れる(または曖昧にする) → さらに動かしにくくなる…

この悪循環を断ち切ることが、リハビリ効果を飛躍的に高める鍵となります!

🤝脳と手足が再びつながる!仲直りの4つのステップ

この「知覚の悪循環」を断ち切るために、いますぐできる、脳と手足のコミュニケーションを再開させる4つの方法をお伝えします!

1️⃣ 自分の手足を視認する(目で見る)👀

人は、目で見たものを脳は信じます。

麻痺側の手足をしっかりと目で見て確認することが、脳に「この手足はちゃんとここにあるよ」と認識させる第一歩です。痛みや感覚が鈍い場合、手足が変な姿勢になっていても気づきにくいことがあるため、視覚によるチェックが非常に重要になります。

  • 生活でのヒント: 食事の際に手を机の上に乗せておく、休憩中に麻痺側の足先を意識的に見て触れる、などがおすすめです。

2️⃣ 自分の手足を触って刺激を入れてあげる(触る)🤚

自分の手足を優しく、あるいはタオルでこすってあげるなどして、皮膚へ直接刺激を加えます。

この刺激(体性感覚)が脳へと伝わることで、脳は手足を認知し直します。この感覚刺激の入力こそが、脳と手足のパイプを再び太くする行為です。

  • 生活でのヒント: 良い方の手で麻痺側の手足をさすってあげる、足の指の間まで丁寧に洗う、などがおすすめです。

3️⃣ 自分の手足を動かしてあげる(動かす)🏃

麻痺側が少しでも動く方は、なるべく動かしてあげましょう。動かすという行為自体が、脳にとって最も強い知覚情報となります。

関節が固まるのを防ぎ、筋力の維持にもつながりますが、最も重要なのは「動かした感覚」を脳に送り続けることです。

  • 意識改革: 服を着る時など、「どうせ動かないから」と良い方の手だけで動作を完結させていませんか?上着を着る際に、麻痺側の肘を伸ばす動作を意識的に加えてみるなど、日常生活の中に麻痺側を「参加させる」習慣をつけましょう。

4️⃣ 動かない場合は動く方で手助けする(アシスト)💪

手足が自分で動かせない方は、もう一方の手足でアシストしながら動かしてあげましょう。これにより、動かしている感覚と目で見て確認する視覚的認知を同時に脳に送ることができます。

  • 訓練意識: 動かす際、健側(動く方)で完全に手助けするのではなく、「80%はアシスト、20%は麻痺側も頑張っている意識」で動かすように意識付けを行うと、より効果的な訓練になります。

ご高齢の夫婦

🌟まとめ:「忘れないで、あなたの手足はここにいる」

手足を知覚するには、ただ見ているだけでなく「自分で動いて、どんな感覚か考える」ことが大切です!

この悪循環を断ち切り、脳と手足が再び会話を始めることで、あなたの「できること」は必ず増えてきます。

悪循環を断ち切るための4つの行動

  1. 自分の手足をしっかりと視認する(目で見る)
  2. 自分の手足を触って刺激を入れてあげる
  3. 自分の手足を動かしてあげる
  4. 動かない場合は動く方で手助けしてあげる

悪循環を断ち切り、リハビリを一歩進めたい方は、ぜひマヒリハへご相談ください。あなたの症状に合わせた適切な自主トレ方法をお伝えし、全力でサポートさせていただきます!

マヒリハ 原田

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