【認定理学療法士監修】脳梗塞後の肩関節亜脱臼の原因と対策
ブログ監修者

脳梗塞Labo マヒリハ 柏の葉店店長 原田 涼平理学療法士 認定理学療法士(脳卒中)
脳梗塞Laboマヒリハ柏の葉店店長の原田です。地域でお困りになっている方や不安を感じている方を一人でも多く救えるよう、保険外だからこそできる量と質を担保したリハビリを行っております。リハビリをご希望の方はお気軽にご連絡ください。
こんにちは!
マヒリハの原田です。
脳卒中後のリハビリを行っている中で、
「肩が下がっている気がする…」 「腕を動かすと肩が痛い…」
といったお悩みを抱えている方はいませんか?
それ、肩関節の亜脱臼が関係しているかもしれません。
今回は、脳卒中後に多くみられる肩関節亜脱臼について、 原因から痛みの理由、予防・リハビリの考え方までを マヒリハ独自の視点で分かりやすく解説していきます。
そもそも肩関節の亜脱臼とは?
肩関節は、腕の骨(上腕骨)と肩甲骨で構成される関節です。
この関節は可動域が広い分、筋肉による支えがとても重要です。
脳卒中後、特に発症初期は麻痺側の筋緊張が低下(弛緩)しやすく、 肩を支える筋肉が十分に働かなくなります。
その結果――
▶ 腕の重さに耐えきれず ▶ 重力に引っ張られ ▶ 肩の骨がずれてしまう
これが肩関節亜脱臼です。

亜脱臼が起こりやすい時期と原因
脳卒中片麻痺の方の亜脱臼は、
- 発症直後〜回復初期
- 筋肉に力が入りにくい「弛緩期」
に特に起こりやすいとされています。
主な原因
- 肩周囲筋(特にローテーターカフ)の筋力低下
- 上肢の重さを支えられない
- 座位・立位・歩行時の不適切な姿勢や介助
「何もしなくても自然に起きてしまう」 それが亜脱臼の怖さでもあります。
なぜ肩が痛くなるの?(全員が痛くなるわけではありません)
実は、亜脱臼=必ず痛いというわけではありません。
問題になるのは、
▶ 亜脱臼した状態のまま ▶ 無理に動かしてしまうこと
です。
痛みが出るメカニズム
- 筋肉や靭帯が過度に引き伸ばされる
- 本来ぶつからない組織同士が接触・挟み込みを起こす
- 小さな損傷が積み重なる
これが繰り返されることで、 徐々に肩関節の疼痛が出現してきます。

予防策としてのアームスリングとは?
亜脱臼予防としてよく使われるのがアームスリングです。
アームスリングのメリット
- 移乗・歩行時に腕が安定する
- 腕をぶつけるリスクを減らせる
- 過度な牽引や不自然な動きを防げる
特に弛緩期には、有効な場面も多くあります。
ただし注意点も
- 長期使用で腕が曲がった姿勢を助長
- 上肢を使わなくなる可能性
- 回復の妨げになることも
👉 使うかどうか・いつ外すかは専門家の判断が重要です。
適切なリハビリテーションが何より大切
亜脱臼は、
- 痙性麻痺
- 弛緩性麻痺
どちらの場合でも、適切なリハビリによって改善や疼痛軽減が期待できます。
「動かさない方がいい」は大きな誤解。
むしろ、
▶ 動かさない ▶ 支えない ▶ 放置する
ことで状態が悪化するケースも少なくありません。
亜脱臼はすぐに元通りになるものではありませんが、 正しい介入を続けることで、確実に良い方向へ進みます。
まとめ
- 脳卒中後の肩関節亜脱臼は珍しくない
- 筋緊張低下と重力が主な原因
- 痛みは「動かし方」「扱い方」で生じやすい
- アームスリングは使い方が重要
- 専門的なリハビリで改善・疼痛緩和は可能
肩の違和感や痛みを「仕方ない」と諦めないでください。
一人ひとりに合ったリハビリが、 その後の生活の質を大きく左右します。
専門家による個別リハビリをご希望の方は、ぜひ一度マヒリハへご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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